Buffet!!

During ZERO-2/Beast Hunting

ダブクロ卓「What am I to you」の過去編二次創作。
伊吹が腕を機械化するきっかけになる過去任務の話。

季節は冬。コートを着てもまだ寒く感じるような天気の中、天城と伊吹は日本支部に向かっていた。
「それにしてもエージェントってのも大変だな。受験前だってのにそんなのお構いなしだもんな」と伊吹が白い息を吐きながら言う。
「まあそうだな。高校受験の時も苦労したよ」天城はその時のことを思い出したのか小さく苦笑する。
「まあ最悪、受からなくても入学できるようにはからってくれるだろうけど、どうせなら自力で受かりたいしな。勉強の調子はどうだ?」天城が伊吹に尋ねる。
「まあ順調」と伊吹は彼にしては柔らかい表情で答える。「そうか、俺も割と順調」と天城は軽い笑顔で返す。
「余裕あるんなら試験の前日はウチに来いよ。カツ丼でも作ってやるから」
「あー、いいな。カツ丼食いてえ。行くわ」
そんなことを話しているうちに、二人は日本支部へ到着し、只野茂武男に出迎えられる。

只野の後に続いてミーティングルームへ向かうと、一人の男が待っていた。
その男は天城と伊吹が見たことのない中年の男で、足を組んで背もたれにもたれかかるようにして座っている。
癖のある黒髪は目にかかっているが、その下に隠れている目つきは鋭い。

「植木さん、お待たせしました」只野が男に声をかける。
植木と呼ばれた男は、天城と伊吹を見るなり、「はっ。俺はボウズ達の子守ってわけか」と吐き捨てた。
子ども扱いをされた二人は揃って眉間にしわを寄せる。
「確かに彼らは若いですが、優秀なエージェントですよ」と只野がフォローを入れる。それを聞いた植木は、肩をすくめながら「だといいんだがね」と言う。

只野は天城と伊吹を席に座るように促すと、「今回はこの三人で任務にあたっていただきます。まずはお互いに自己紹介をしましょうか」と提案した。
誰も口を開かないのを見て、「では、植木さんからお願いします」と只野が促す。
「植木一心だ。コードネームはトールハンマー。シンドロームはブラッグドッグのみ。これでいいか?」
植木は嫌々という様子で自己紹介をした。
続けて天城と伊吹も自己紹介をする。その様子を、植木は興味なさそうに聞いていた。

「では、早速ですが任務の概要について説明させていただきますね」只野が資料を片手に説明を始める。
「今回の任務は現在X市を中心に、無差別に人を襲っている強力なジャームを討伐することです」
「わかっていることは獣型のジャームであること。また目標の出現に合わせて周囲の動物も凶暴化していることです。そのことから、シンドロームはキュマイラとソラリスだと予測されています」
只野は説明をしながら、モニターにX市の地図を映し出す。
「今までの傾向から、次の出現箇所は地図上で赤く塗られた範囲、時刻は夕方頃だと予測されます」
「まずは過去の出現箇所を調査して、手がかりを探すことから始めることになりますが、目標はかなり強力なジャームだと思われます。遭遇した場合、絶対に一人では戦わないでください」
任務の説明を終えると、只野は三人に質問がないかと尋ねた。
質問がでないことを確認すると、「では、X市に向かいましょう」とミーティングルームを後にした。

只野の運転する車でX市に到着した一行は、別れて手がかりの捜索を開始した。時刻は夕方四時。もしかしたら目標が出現するかもしれない時間帯だ。
伊吹は自分の担当区域の中で感覚を研ぎ澄まし、ジャームの残した痕跡がないかを探っていた。
一箇所目の捜索では何も見つからず、空振りに終わった。二箇所目の調査箇所に向かう途中、通り沿いの公園の中から複数の人々の悲鳴が聞こえた。
いつでも光の銃を作り出せるように構えながら、伊吹は悲鳴の聞こえた方へ走り出す。

公園の中に入ると、悲鳴の原因はすぐに見つかった。巨大な黒い狼のような姿をしたジャームが、人々に襲いかかろうとしている。その周りでは凶暴化した散歩中の犬たちが毛を逆立てている。
伊吹はすぐさまワーディングを張ると、光の銃を作り出しジャームに向かって発砲した。一人での戦闘は避けろと言われているが、このまま力を持たない一般人たちを襲わせるわけにはいかない。
ワーディングを展開したことで、天城と植木は状況に気づきこちらに向かっているだろう。二人が到着するまではジャームから距離を取りつつ、自分に注意を引きつける。そう決めた伊吹は一人、ジャームと向き合った。

常に移動してジャームから距離を保ちながら、時折威嚇射撃をする。二人が来るまでの時間は三分か五分くらいだろうか。このままいけば問題なく時間稼ぎができそうだと伊吹は思った。
しかし、「撃たないで!」という声と同時に背後からやってきた衝撃に伊吹はバランスを崩す。
一体なんだと伊吹が振り返ると、伊吹に抱きついて動きを止めようとする少女の姿があった。
そして、少女に気を取られた隙にジャームは伊吹の目の前にまで迫っていた。
「クソッ!誰だか知らねえけど逃げろ!」
伊吹はジャームがいるのと反対の方向に向かって少女を突き飛ばす。きゃあと悲鳴をあげて少女は尻餅をつく。
ジャームが鋭い爪を伊吹に突き立てようと、前脚を振りかぶる。少女を突き飛ばしたことですぐに動き出せなかった伊吹は、頭を腕で庇い衝撃を覚悟する。

その時、「やめて!」と叫ぶ少女の声が聞こえた。
その声を聞いたジャームは動きを止め、苦しそうな咆哮をあげたかと思うと、くるりと後ろに向き直って走り去って行った。
「待て!」
ジャームの後を追おうとする伊吹の目の前に、少女が常人ではあり得ない跳躍力で移動してくる。そしてジャームを追うのを邪魔するように両手を広げて立ち塞がる。
「あのこに手を出さないで」少女は震える声で言った。
「どういうつもりだ。お前はあいつの仲間なのか?」光の銃を少女に向けながら、伊吹は尋ねる。
少女がジャームをかばったのは事実だが、ファルスハーツの人間には見えないし、悪意も感じない。しかも伊吹自身も結果的に彼女に守られたことになる。伊吹は少女をどう扱っていいのかわからなかった。
少女は質問の返事を返さずに、やはり常人離れした跳躍力でその場を後にした。

ジャームと少女の逃走から時間を置かずに、伊吹の元に天城と植木が合流した。
「目標と思われるジャームに遭遇しましたが、逃げられました。一旦、只野さんも交えて状況を整理しましょう」と伊吹が提案する。その提案を受けて、一同はX市支部で待機している只野の元へと向かった。

X市支部で只野と合流すると、伊吹は三人に向けて先ほど起こった出来事を説明した。
「以上です。ジャームの逃走後、レネゲイドの痕跡から足取りを追おうとしましたが、追跡することはできませんでした。ですが、邪魔してきた女は何か知っているはずです。そこから調査を進められないかと思うのですが……」と伊吹が提案する。
「邪魔してきた女性から調査を進める、ですか」只野は少し考え込んだ後、「名前もわからず、写真もない状態で調査をするのは少し難しいですね」と告げた。
「けれど、できることはやってみましょう。伊吹さんの覚えている範囲で構わないので、女性の特徴を教えてください」只野がボールペンとメモを片手に尋ねる。

「ええと、髪は、黒くて短めで、たぶん俺より年下です。あと背はこんくらいだったんで、140から150センチくらいですかね」伊吹が答える。
「うーん、なるほど」と言いながら、只野はどうしたものかと考える。いくら調査が得意な只野であっても、その条件では何も調べられない。
只野が悩んでいると、天城が口を開く。
「あー伊吹、髪は短めって言ったけど、具体的にどのくらいの長さだった?毛先が肩につくくらいとか、前髪が眉毛にかかるくらいとか」
「髪の長さは後ろの髪が肩につくくらいで、前髪は目にかかるくらいだったな。」伊吹は思い出すのに時間を使うこともなく、スラスラと答える。
「たぶんこいつ、女の見た目を表現する語彙がなくてさっきみたいな説明だったけど、もうちょっと色々覚えてると思います」伊吹の回答を聞いた天城は只野に向けて言った。
そのまま「誰か絵が得意な人とかいれば、似顔絵作れたりしないですかね?」と尋ねる。
「絵が得意な人ですか。それなら僕に任せてください」と只野が言う。
天城が宙から鉛筆を作り出し、只野と伊吹による似顔絵の作成が始まった。

伊吹と只野、時々天城が問答を続けること三十分。伊吹が見た通りの顔をした少女の似顔絵が出来上がった。
天城が驚きながら、「只野さん、絵も描けるなんて知りませんでした。すごいですね」と言う。
「いえいえ、伊吹さんがしっかり覚えていてくれたおかげですよ」と只野は謙遜する。
「ふうん。まあ何もできないってわけじゃないようだな」似顔絵ができるまでの間、静観していた植木が口を開く。
「わかった。顔がわかっているなら俺が探そう」
植木はカバンからノートパソコンを取り出すと、カタカタと操作を始めた。数分すると植木が伊吹に声をかける。
「ボウズ、確認しろ。こいつだな」
植木が見ていたのは公園付近の監視カメラ映像だった。
「確かにこの女です」伊吹がうなづく。
「わかった。監視カメラの映像を反対向きにたどっていけば、この女の自宅か学校がわかるかもしれん」植木がパソコンを操作しながら言う。
「それでは植木さんは監視カメラからの調査をお願いします。並行して、私も調査を進めます」只野もノートパソコンを広げながら言う。
「今のところ目標は夜には出現していません。天城さんと伊吹さんは明日以降の任務に備えて休んでください」
その言葉に甘え、二人はX市支部を後にし、只野が手配してくれていたホテルへと向かった。

植木と只野の調査の結果、少女の名前は白石彩花、X北中学校に通う中学2年生だということがわかった。状況からしてオーヴァードであることは確実だが、UGNではまだ発見できていなかったようだ。
翌日の午後、中学校の授業が終わる頃を見計らって白石に話を聞きに行く。聞き込みは天城と伊吹で担当することになった。校門の前で少女が出てくるのを待つ。

「えー、見て見て。校門の前で待ってる男の人、カッコよくない?高校生かな?」能力に目覚めてから耳が良くなった伊吹には、女子中学生たちの小声の噂話がはっきりと聞こえた。「また天城がキャーキャー言われてる」と伊吹は少し不機嫌になった。

しばらく待つと、白石が校門から出てきた。
「いた。あいつだ」伊吹が少女の姿を見つけ声をかけに向かう。
「急に悪い。話があるんだ」
少女は伊吹の顔を見ると、「しまった」と思っている顔をして逃げようとする。しかし逃げようとする少女の前に天城が周り込んでいた。
「驚かせてごめんな。俺たちは君の敵じゃない。少しだけ話をさせてくれないか?」腰をかがめて、視線を近づけながら天城が言う。
天城の親しげな態度に少し警戒を解いたのか、少女の表情が緩んだ。
天城は、少女の表情の変化を見てうなづくと、「ここじゃなんだから、どこか座れる場所に移動しよう。この近くにそう言う場所はあるか?」と少女に尋ねる。
少女は「じゃあ、こっち」と言うとスタスタと歩き出した。
少女の後について歩きながら、「いや、それにしても、あの声のかけ方じゃあの子も逃げたくもなるだろ」天城は揶揄うように言う。
「うっ、悪い」コミュニケーションが下手な自覚がある伊吹は、素直に謝る。

少し歩くと、中学校の近くにある小さな公園に到着した。
少女は公園の端にあるベンチを指差すと、「ここでいい?」と聞いた。
ベンチに座ると、天城は話を切り出す。
「単刀直入に聞くぞ。黒い狼みたいな姿をしたジャーム……、あー、怪物のこと、何か知ってるのか?」
「ポチは怪物なんかじゃない!!」少女は語気を荒くして言った。
「ポチっていうのか。怪物なんて呼んで悪かった」
「もし、ポチがいそうな場所を知っていたら、教えてほしい」天城は落ち着いた様子で、ゆっくりと告げた。
少女は少し考えこんだあと天城をまっすぐに見つめて言った。
「お兄さんたち、ポチを殺すの?」
「ダメだよ、そんなの」
意外にも強いその眼差しに、天城と伊吹は一瞬気圧される。

「いいか、ポチはジャームっていう、まあなんだ、今までのポチとは違う存在になっちまったんだ。ジャームになっちまったら、もう元には戻らない」
「このままじゃポチはたくさんの人を傷つけちまう。俺たちは、ポチがこれ以上人を傷つける前に止めなきゃいけないんだ」天城は少女を説得する。
「ポチが変わっちゃったことくらい、わかってるよ」
「でも、それでもポチと一緒に居たかったんだもん」少女は伏せた目に涙を溜める。
「だけど、もう一緒には居られないんだね」
鼻をすすり涙を拭うと、少女はポチの普段の居場所を教えてくれた。

話を終え少女と別れると、伊吹は植木に電話をかけた。
少女から聞いた場所の近くで待ち合わせをし、電話を切る。
その間に、天城はバイクを作り、シートにまたがって待っていた。
天城からヘルメットを受け取りながら、伊吹は「できるだけ安全運転で頼むぞ」と言う。
「まあ、確かに、今はめちゃくちゃ急ぎってわけでもねえけど、早く着くに越したことはねえだろ」天城の答えを聞いて、伊吹は覚悟を決めてタンデムシートに座った。

植木と合流し、少女から教えてもらった情報を元に、X川にかかる橋の下へと向かう。
そこにはボロボロの段ボール箱があり、そのすぐそばで黒い犬がまどろんでいた。
「行くぞ」植木は二人に小さく声をかけ、二人がうなづいたことを確認すると、ワーディングを展開した。
ワーディングを察知した犬は目覚めると毛を逆立て、完全獣化する。その姿は巨大な狼のようだった。

ジャームが凄まじい咆哮を上げる。
するとどこからか、同じくジャーム化しているであろう、犬や猫、鳥が集まってきた。
「雑魚に構うのは後だ。大元から叩くぞ!」植木が叫ぶ。
伊吹は自らの手の中に光の銃を作り出すと、正確な狙いをつけてジャームの右前足を撃ち抜いた。ジャームが一時的に体勢を崩す。その隙をついて、天城がジャームの首元めがけて炎をまとった大剣を振るう。
それに続いて、いつの間にか左腕を小型浮遊砲に変えていた植木が、ジャームの体の中心に弾を撃ち込む。天城と植木の攻撃は、致命傷とまではいかないものの、大きなダメージを与えたようで、ジャームは苦悶の叫びをあげた。
集まってきていた動物の群れが、三人それぞれに襲いかかる。一体一体は大したことはないが、その数の多さに対処しきれず、天城と伊吹は地面に膝をつく。体を機械化している植木はまだ余裕のある表情で、「おいおい、ボウズども、その程度か?」と二人を煽る。
「そんなわけないでしょう」「まだ全然やれますよ」と口々に言いながら、天城と伊吹は立ち上がる。

巨大なジャームは鋭い爪で天城に襲いかかる。氷の盾で攻撃を受けるが、重い攻撃は盾を割り、天城の体を貫く。
天城は地面に倒れ臥すが、ジャームを打ち倒すという決意も新たに立ち上がる。
伊吹は天城が立ち上がるのを確認すると、ジャームの左目を狙い撃つ。視界を塞がれたジャームは、自らの左側で剣を構える天城の姿を見失う。死角から振り抜いた天城の攻撃は、ジャームに大きなダメージを与えた。
「こいつで終わりにしよう」
そう言うと、植木の体が激しい電気を帯び、バチバチという音が辺りに響き渡る。その植木が放った弾丸は同じく電気を帯び、ジャームの体内で暴れまわる。
最期の遠吠えをあげて巨大ジャームは息絶えた。
王を失い統率を失った動物ジャームたちはもはや三人の敵ではなかった。

戦いが終わり、持っていた大剣を元に戻すと、天城は伊吹の方を振り返る。
「やっぱりお前となら負ける気がしねえな」
「おう」
そう言いながら、二人はこぶしを軽く合わせる。
只野へ電話し、任務完了の旨を報告すると、三人はX市支部へと向かった。

三人がX市支部に戻ると、会議室で只野が待っていた。
只野は「みなさん、お疲れ様でした」とねぎらいの言葉をかけ、席につくように促す。
植木は相変わらず態度の悪い座り方で、天城は綺麗な姿勢で、そして伊吹は何故かそわそわしながら席につく。
三人が席についたのを確認すると、只野は説明を始める。
「今回の事件は、捨て犬だったアニマルオーヴァードが何らかのきっかけでジャーム化し、暴走していた、ということだったようです」
「情報提供者の少女、白石さんについてですが、アニマルオーヴァードと交流するうちに、彼女自身もオーヴァードとして目覚めたようです。今後どうするかは彼女自身と相談して決めていきます」
「以上です。みなさん、改めてお疲れ様でした。問題なければ、このまま日本支部まで送らせていただきますね」
そう言って只野は椅子から立ち上がる。

「ちょっと待ってください。俺、帰る前に植木さんに聞きたいことがあって」と伊吹は植木を引き止める。
「お前が俺に聞きたいこと?何だ?」と植木は怪訝な顔をする。
「あの、植木さんの腕の機械、もう一度見せてもらえませんか?」
「あー別に構わねえけど。ちょっと武器出すぞ」植木は天城と只野に許可を取ると、左腕の小型浮遊砲をあらわにする。
「うっわ、やっぱりかっけえ!」
伊吹は目をキラキラとさせながら、右から左から、上から下から小型浮遊砲を眺める。
「お前このロマンがわかる口か?いいじゃねえか。この小型浮遊砲はな……」
植木はそんな伊吹を見て、小型浮遊砲の特徴や仕組みについて語り始める。伊吹は嬉しそうにうんうんとうなづき、時々質問を挟みながらその話を聞く。
「うわー。ブラックドッグってこういうこともできるんすね。えー、いいなあ。俺もやりてえ」
「おうやれやれ!どんどんやれ!」
伊吹と植木の盛り上がりっぷりを眺めながら、只野と天城は静かに目を合わせる。
只野が「これはちょっと長くなりそうですね」と苦笑した。

「天城も見ろよ、この洗練された機能美!シルバーのボディ!すげえかっけえから!」
「あー、うん。そうだな」
名指しされた天城は、伊吹のテンションに気圧され、正直なところちょっと引きながらぎこちない笑顔で答える。
只野は、機械オタクの会話に巻き込まれてしまった天城を不憫そうな目で眺めながら、「続きは車の中でお話ししましょう」と誘導する隙を伺っていたが、なかなか見つからなかった。

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テーマの著者 Anders Norén