Buffet!!

FF4

大切な人

謎時空カイリディのざっくり小説

ちょっと解釈違いな気もするし荒削りなんだけど置いておきます

たぶんお互いに仲間以上恋愛未満みたいな……そういうやつ

「リディア?」
振り向いた彼女の瞳から、一粒、大きな涙がこぼれる。

「どうした。何があったんだ」
カインの声が無意識に固くなる。
「カイン、ちがうの、これは……」
「俺では頼りないかもしれないが、……話してほしい。キミが大切なんだ。悲しんでいると、困る」
「……」
リディアは驚いたように目をパチクリする。
「……ああ、すまない。もし俺に言いづらいことならセシルかローザを呼んでくるが……」

リディアは少し気まずそうに、ゆっくりと口を開く。
「あのね」
「ああ」
「まつげが目に入っちゃったの」
「……まつげ?」
「うん、まつげ。あ、でも泣いたら取れたからもう大丈夫だよ」
「……」
カインは自分の早とちりに気づいた。同時に先ほど吐いた言葉を体の中に戻したくなる。
「そうか。それはよかった」
短く言葉を返し、どうか気づかずにいてくれと願いながら話を終わらせようとする。が。
「えへへ、でもカインはあたしのこと大切だって思ってくれてるんだ。嬉しい」
願いは虚しく、リディアが眩しそうに笑う。
「仲間なんだから当たり前だ」
そう返せばよかったのかもしれないが、彼女の笑顔に何故か肯定することも否定することもできずにカインは口籠る。

「あのね、……あたしも大切だよ。カインのこと」
リディアにしては珍しく躊躇いがちな声音で、けれどカインをまっすぐ見つめて告げる。
「……そうか」
「うん」

少しの間、なんとなく気まずい沈黙が続いた。
離れたところからエッジの騒がしい声が聞こえて、二人は様子を見にその場を離れたが、「大切だ」という言葉だけは二人の心の中に残った。